理事長 近藤信綱
生き物としての基本は、DNAに記録されているプログラムによって、作られます。これは、人間でも同じです。一人ひとりの個性も、DNAの一部が異なることから始まります。ところが、細胞の核の中にしまえるDNAの量には、限界がありますから、高等な動物は、限度を超える情報を生後外界から取り入れます。それが「学習」です。なかでも、最も巧妙な学習機能は大脳の発達した生き物に特有の、「あそび」だと思います。
いちばんよく遊ぶのは、もちろん人間です。幼少のころ、身体のあらゆる能力を発揮して、どんな事でも行ってみる。つまり、経験の範囲を目一杯ひろげ、環境からフィードバックされる情報を受け取るのが、あそびです。
幼児期の学習は、遊びが基本となると考えられます。あそびを中心に、子どもに深く、多彩な経験をさせることで、基本的な知識・技能や望ましい性質が獲得できればと思います。
「遊び」を中心に、一生懸命取り組む過程の中で、子どもが深く、多彩な経験をし、基本的な知識・技能や望ましい性質が獲得できるようにする。